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【エレキ大浴場 29】 eastern youth/ZAZEN BOYS@京都MOJO (2016.04.23)

京都MOJO、エレキ大浴場がまたやってくれた。

bloodthirsty butchersZAZEN BOYSのツーマンから三年後。

metaparadox.hatenablog.com

eastern youthZAZEN BOYSの対バンが、ここ京都MOJOで実現した。巨頭激突、再びである。

チケットは早々にソールドアウト。数日前になって仕事の都合が付いたもののチケットがないので諦めていたところ、幸いにもTwitterで譲渡の申し出を頂くことができた。しかも店頭販売チケットの一桁番号という最前列確定の番号。大感謝だった。ありがとうございました!

最前列のステージ向かってやや右に陣取り、開演を待った。ステージと最前列の柵までの距離がゼロ、客席とステージはスクリーンで仕切られているけれども、スクリーンの向こうから息遣いが聞こえてくる。目と鼻の先でライブが始まる。開演前から異常に緊張が高まってきた。

eastern youth

ZAZEN BOYSが先かと思っていたけれども、eastern youthが先にステージに登場。メンバー交代の影響かな?

持ち時間の一時間は短い、とばかりに最初から完全燃焼状態のパフォーマンスが展開されるeastern youth。一曲目から吉野さんのメガネが曇り出すような大熱量がステージから客席に向けて放たれていく。

ベースが二宮さんから村岡さんに変わってから初めて観るeastern youthのライブだったけれども、その第一印象は「一皮むけた」サウンド。二宮さんとの三人のサウンドは「鉄壁」で、完成度の高さは随一だったけれども、村岡さんとの三人のサウンドは、分かりやすくなった音が一つ一つ襲いかかってくる「精強」な印象。どちらも強いサウンドだけれども、方向性が違う。大きく変化する可能性が感じられて、今後が楽しみになった。

三曲目「与えられた未来は要らねえ、直に掴み取る」とのMCから始まった"直に掴み取れ"でぐっと観客の熱量が上がる。客演をしていた向井さんが途中で出てくるかな?と少し思ったけれども、向井さん登場は無く、少し残念だった。ただ、そこから被災者へエールを送るように始まった"ナニクソ節"で、足下から一気に湧き上がり燃え上がった。

そして、一番盛り上がったのは"たとえば僕が死んだら"。まだまだこの曲の人気は根強く、ZAZEN BOYS含めても今日一番のモッシュが発生した。うわあ圧縮だ、おっさん元気だなあと思ったけれども、振り返ると前方に出てきたのは大学生くらいの若者が多かったのには驚いた。若いファンいるじゃないか。まだまだeastern youth現役だわ。

ラストは"街の底"。熱量極まっても、駆け足にならずに力強く噛みしめるように歌われていくところはさすがベテランの足腰を持つeastern youth。新しくなったが、持ち味は失っていないeastern youthのライブを堪能した。

ライブが終了してステージ転換が始まった時、ステージのアンプの上で一輪挿しになっていたオレンジ色のガーベラを、隣にいた女の子がローディーさんから受け取っていた。その女の子によると、ライブが終わった後にステージの一輪挿しを観客に渡すことがあるのだとか。一輪のガーベラを守るように、胸元で大事そうに抱きかかえながら次のステージを静かに待っている光景が、とてもeastern youthらしい可憐さだだった。

ZAZEN BOYS

後攻はZAZEN BOYS

最近のワンマンのライブを圧縮したようなセットリストが展開されたけれども、鉄板だった"Honnnoji"がセットリストから落ちた。"泥沼"を演らないのも珍しい。"すとーりーず"以来、新曲が作られないまま四年経っているけれど、構成は少しずつ変わってきている。

今日一番盛り上がったのは"サイボーグのオバケ"。歌詞にある「陸軍中野学校予備校理事長 村田英雄」の村田英雄を言い換えるのがライブでの定番なのだけれども、今日はプリンス。「内閣総理大臣 プリンス! 国家公安委員会委員長 プリンス! 農林水産大臣 プリンス! 陸軍中野学校予備校理事長 プリンス!」と、ゴロの悪さなんぞ屁でもないとばかりに名前を連呼し、向井さんらしくプリンスを追悼した。

しかし、そこからは「長澤まさみのブラジャー→パンツ→脱がすとそこには内蔵→倍増→倍返し→堺雅人の顔真似で『倍返しだ!』をキメる」というHENTAI展開で一気に雰囲気がエンタメに。今半沢かよ!逆に新鮮だわ!聴く度に内容の変態性が増しているサイボーグのオバケ、まだまだ留まるところを知らないようだ。

"COLD BEAT"では、ライブ中に向井さんがメンバー三人を指揮するパートがあるのだけれど、それもなかなかの支離滅裂ぶり。エンタメを通り越してシュール・狂気の域に達していた。パターンの準備なく、何をやるか突発的に考えている感じ、最近ではなかなか珍しいと思う。

今日は普段に増してクレイジーな発言が多かった向井さん、唐突な謎の身振りも多く、すっかり煙に巻かれてしまった。

アンコールは"はあとぶれいく"一曲で終了。"Asobi"か"Kimochi"で終了すると思っていたので意外だった。最後はダブルアンコールを求める拍手を、吉田一郎さんの挨拶で収めて終了した。向井さんの隣にあったいいちこの減りが悪かったので、今日はあまり体調が良くなかったのかもしれない。

セットリスト

  • 6本の狂ったハガネの振動
  • Himitsu Girl's Top Secret
  • Riff Man
  • MABOROSHI IN MY BLOOD
  • 暗黒屋
  • サイボーグのオバケ
  • 天狗
  • COLD BEAT
  • Friday Night
  • 破裂音の朝
  • 自問自答

~アンコール~

  • はあとぶれいく

終演

ライブ終了と共に、どっと疲れが襲ってきた。両バンドの演奏に引き込まれ続けていて、疲労に全く気付けていなかった。途中で冷静となる瞬間がほぼ無かったものなあ。これは唾かぶり最前列で見続けることができたせいでもあるだろう。

ステージとの距離の近さのおかげで、今日はかなり詳細にステージを眺めることができた。eastern youthの熱量も、ZAZEN BOYSの一体感も、観る距離の違いで印象が大きく変わってくるもので、今日は色々な発見があった。ライブを観る時は「なんやかんやで中央五列目~十列目位で観る」が最近よくあるパターンだったけれども、たまには違う場所で観るべきだなあ。最近は最前列で観ることにこだわることがほぼ無くなっていたけれど、やっぱり良いね、最前列。