8月上旬の現状/オリンピック

オリンピックが終わった。結局最後までテレビで生放送のオリンピックを見ることはなかった。

スケートボードがネットで盛り上がっていたので、それだけはネットで競技の見逃し配信を見た。静かで人工的なストリートで競技する選手を見ていると、オリンピックをパラレルワールドだと表現した人の気持ちはなんとなく分かる。本当にこの競技が東京のどこかで行われているのだろうか? TOKYOという別の世界で行われている競技であるように思えた。

これがアスリートのための大会なのだろうか? 開催するとしても、延期したり期間を延長したり、もっとやり方があったのではないか。夏にやる必要がない。選手村としてアスリートを一所に集めて感染リスクを高める必要がない。競技をする以外で隔離され続けては、最高のパフォーマンスが発揮できないだろう。「オリンピック」として開催するにあたって余計な条件が多すぎるし、それがアスリートのためになっていないということが明らかになった大会だったと思う。

開会式や閉会式に対して、結局最後まで何の興味も持てなかったのは、それがアスリートのための儀式ではなく、儀式をしたい人のための儀式になっていたからだ。多くのライブやフェスが延期、中止に追い込まれる中で、開会式や閉会式に駆り出されているアーティスト達の姿に興味が持てるはずもない。

それにしてもIOCの人たちが日本政府より上の立場として振舞い続けていることがつらい。どうせ日本政府は何も言ってこないだろうと思って舐めている。こんなオリンピックは二度と開催すべきではない。アスリートのための大会として、新しい世界大会を作り直すべきだ。

NETFLIXが今回の大会のドキュメンタリーを作ったら、そのトリガーになるだろうか。


丸川五輪相の言動を見て思うのは、この人は管理の実権がない、何の判断もできない責任者なのだなということだ。「下から提供された断片的な情報」と「上から押しつけられた方向性」を条件として、目の前の課題に対して場当たり的な回答をするだけの人。何も自分で推進していないから、発言に一貫性がないし、発言に責任を取る気もない。ITのプロジェクトでよく見かける、お飾りのお偉いさんだ。

しかし「責任を取る能力がないことが明らかなので責任を取らされない」というのは無敵だなと思う。党は使い捨てる気満々なのだろう。そもそも今の総理のポジションが……とも思うけれど。

整合性のないこの人の発言を見ていると、政権担当能力なんて今の与党にだってないのだなと思ってしまう……ので、ちゃんと能力のある人を任命してほしかった。代打の玉突きポジションであることには同情の余地はあるけれど、国益を損なう振る舞いを続けられるとそうも言っていられない。