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Google日本語入力を家で使わない理由

Googleが開発している日本語入力システム「Google日本語入力」のベータ版が公開されたので早速インストールした。

会社ではMS-IME(2002、XPに入っているヤツ)を使っていて自宅ではATOK2008を使っているので、それぞれとは比較できるけれども、会社のPCには入れても良いかなあというのが、現時点での結論。ATOKに置き換える気には今のところはならない。

ただ、単純に「ATOKGoogle日本語入力MS-IME」なんて結論ではなくて、それぞれ適材適所がありそうだ。

Google日本語入力の良いところ

サジェストが強力

途中まで入力すると入力候補が出てくるサジェスト機能が最初から非常に強力。サジェスト機能って何?って人は、携帯電話で途中まで入力すると下に候補が出てくるアレを想像して欲しい。
Google検索エンジンで培われれた技術が使われていて、非常にユーザーに優しい機能だ。

ただ、Webからサジェスト候補の情報を取ってきているので、最新の言葉やWebのスラングにも対応していて便利である反面、仕事で文書を書いていてWebのスラングが変換候補として出てくると違和感を覚えるかもしれない。
打ち間違い→変換で、結構いやらしい言葉が簡単に変換されてビックリしたりする。「いま」を「いんま」と打ち間違えて「淫魔」と変換されてビクっとした。このあたり「製品」ではちゃんとフィルタリングされているだろうからなあ。
あと、「鼻血」が「はなぢ」でも「はなじ」でも変換できた。やるなあGoogleさん。こういった見えない手助けは他にも色々ありそうだ。このあたりはGoogle検索エンジンのノウハウか。

語彙が豊富&無料

なぜ○○が変換できないの!という苛々が無くなる。
今この文章を書いているのはまさしくそのGoogle日本語入力だけれども、変換候補に苛々することがほぼない。非常に優秀に候補が提供される。
さらにすごいことは、このソフトウェアが(今のところ)無料であるため、今使って驚いている語彙の豊富さ、特に最新の用語については、これからもこのレベルを維持することが可能ということだ。製品だとどうしても「辞書が古くなる」リスクがある(アップデートが提供されるにしても量は知れていると思う)けれども、Google日本語入力ではそれが無い。好きなときに最新版をダウンロードすれば良いし、Googleのことだからアップデート機能は必ずあるだろう。

Google日本語入力の頑張って欲しいところ

同音異義語へのコメント

変換するときに、どの漢字が正しかったのかなあと迷うことが多々あるのだけれども、MS-IMEATOKは、どのような時にどの漢字を使うのかを辞書からしっかり教えてくれる。この機能が無いと困ることが多々ある。辞書引いたら良いんだけれどね。

ちょっと重い

僅かな時間なんだけれども、変換候補を出すときに一タイミング遅れることがある。高速タイパーにはちょっと苦痛かもしれない。ただこれはベータ版だから徐々に改善されるかな。

Google日本語入力を家で使わない理由

馬鹿になりそう

優しすぎる。前述した通り「はなじ」でも「はなぢ」でも「鼻血」が変換できるんだけれども、特に何も警告されない。ちなみに「はなじ」で変換した場合、MS-IMEはそのまま「鼻血」に変換できないし、ATOKは「《「はなぢ」の誤り》」と警告した上で「鼻血」へ変換ができる。どちらにしろ、自分の間違いに気付くことができる。
黙ってミスをフォローされると、ミスした側はそれに気付かないんだよね。ミスなら「ミスをしている」と指摘して欲しい。検索時に黙ってフォローしてくれる位なら良いんだけれど。
あと「よくある誤用」に対しては、もしかすると正しい表現を誤用表現に変換されてしまう可能性があるかもしれないね。言葉の精度は最終的には人間が保たなければならないと思うけれども、黙って変更されると人間側で精度の保ちようが無い。

文章表現が均一化されそう

ATOKGoogle日本語入力もサジェスト機能が便利だなあと思うけれども、ATOKは自分のクライアント環境でサジェスト辞書を鍛えて使いやすくなる一方、Google日本語入力はWebにある大量の文書によって既にある程度鍛えられた辞書が提供される。
このGoogle日本語入力に頼ってしまうと、Web上で一般的な表現を選んでしまいがちで、結果として文章表現が一般的になってしまいそうな気がする。そんなに独創的な文章を書いている自信はないけれども、「自分の文章」というものはある程度維持したいなあ、と思うので。

結論

Google日本語入力、語彙の豊富さでは、早かれ遅かれATOKを抜くだろう(もう抜いているのかもしれない)けれども、細かい機能ではもちろんまだまだATOKの方が先行している。MS-IMEにも負けている。
こうなってくると、日本語入力に何を求めるかで最良の選択肢は変わってくるかもしれないなあ。

今のところ、

  • Google日本語入力:日本語入力機能は無料が良い、今のWebに溢れているような文章をよく書く人
  • ATOK:日本語入力機能にお金を払っても良い、ある程度保証された変換精度が欲しい、ATOKの機能にどっぷりな人
  • MS-IME:日本語入力機能は無料が良い、日本語入力機能に無用なリスクは要らない!という人

というところかな。

個人的には、MS-IMEを使うくらいなら、Google日本語入力を入れた方が良い、という事は周りにも気軽に言えそう。「同音異義語」のコメントが見られない以外に大きく劣っているところは無いし、それ以上に語彙が豊富で変換が賢いので。