Room Special 一日目@服部緑地野外音楽堂 (2012.05.26)

インストバンドのお祭りRoom Specialを見に服部緑地野音へ行ってきた。大阪城野音よりこちらの方が観易くて好みだわ。

NATSUMEN

まずトリのNATSUMENから書く。

セトリ ※足下のセトリ表記そのまま (正式曲名)
  • タラ (Newsummerboy)
  • ピルズ (Pills to kill ma august)
  • ホルロタ (Whole lotta summer)
  • ムジナ (Natsu no mujina)

今日も最前列で見ることができたので足下のセトリを見ることができた。なぜセトリにはNewsummerboyを「タラ」と書くのだろう。謎だわ。

ドラムの山本さんが療養中のため、前任であるマシータがドラムの代打に。久々に見たマシータはえらくすっきりしていて別人の様だった。NATSUMENを離れて久しいからか、サウンドチェックからドラムを叩いて調整。調子は良さそう。

開幕からNewsummerboy。「マシータがドラム→マシータが抜けた後に作られた新しい曲は演奏が難しい→古い曲からならNewsummerboyが鉄板」ということか。Newsummerboyは展開が難しいのに、久々のマシータは大丈夫かなあと思っていたけれど、手数と勢いで押し切っていた。さすが歴戦のドラマーだわ。素晴らしい。

あと、目を見張ったのは野村さんのキーボード。根幹のフレーズはそのままに細かい遊びの部分はバンバン変えてきていて、音源に慣れた耳には面白かった。もう「蔦谷さんの後任キーボード」ではなく「NATSUMENの野村さん」として覚醒していて感動。

Pills to kill ma augustは序盤からドラムベース隊の4拍子とサックストランペット隊の5拍子が鬩ぎ合う展開なのだけれど、ビートの強い4拍子に引き摺られないように5拍子を指揮するホインが見所だった。あれ好き。

Whole lotta summerはイントロでAxSxEさんがミスをして逆にテンションを上げる謎展開。この辺りからAxSxEさんのテンションが危険域に。

締めはNatsu no mujina。静と動が入り交じる、締めの鉄板曲。しかし今日は動の部分が荒ぶり過ぎた。曲ラストにはAxSxEさんが演奏をローディーに任せてしまい、マイクスタンドで客席に向けてエアノックをする破天荒ぶり。なんだこのバンド。

アンコールには応えて再登場してくれたのだけれど、時間が無かったのか皆でガガッと掻き鳴らして終わり。少し残念。トリなのだからもっと時間を取ってくれたら良いのになあ。

でも、今日はAxSxE&ホイン組が二人ともテンション高くて何よりだった。当たりライブ。

環ROY

インストバンドのフェスにマイク一本で対抗。DJすら配置せず自分で音出しまで行う、完全に一人での演奏だったのが、他のアーティストとの良いコントラストになっていた。

また、アウェイの状況に臨む環ROYのスタイルがとても格好良かった。

場と自身のジャンルがミスマッチなフェスに臨むアーティストでありがちなのが、自身の状況を卑下して同情を誘うMCを入れたり、ファンだけに向けて割り切って演奏するような行為。しかし、環ROYはアウェイである状況を認めながらも、なんとか観客を引き込もうとあの手この手で立ち向かっていた。しかも一人で。これには相当の精神力が必要だったと思う。その、自分を信じるスタイルに一番説得力があった。

環ROYは一度長い時間のライブを観てみたいなあ。

ほか

インストバンドが多く集まったフェスなので、より深い音楽の差別化が問われるフェスだった。面白い試みのフェスだけれど、インストバンドにとっては厳しいフェス、かもしれない。だって、toeと同じ舞台でインストバンド同士比較されるって、結構プレッシャーだと思うよ……。