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2009年の漫画10タイトル

2009年に単行本が発行された漫画の中から面白かった10タイトルを選ぶ企画。本当は音楽を選ぶつもりだったけれども、気がついたら漫画を選んでいた。折角なので毎年やろう。

選出基準は「その年に単行本が発行された漫画の中から選出」なんだけれども、継続連載されているものは連載途中ではなかなか選びにくいなあ。連載開始時を逃すと、余程大きな動きがあった時とか完結したときにしか選べなさそうだ。capetaとかいつ選んだら良いんだよ!

では。順不同敬称略。



この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

第二次世界大戦の、戦前から戦後にかけてのの日本が舞台。広島県の呉に嫁ぐことになった主人公「すず」の周りで起こる、大きな小さな事件を描いた漫画。

興味深いのは、連載が平成18年〜21年の間だったんだけれども、話の中の時間が昭和18年〜21年と、平行するように進んでいったこと。連載で読んでいたなら、戦争で敗色が強くなるにつれての、徐々に漂ってくる緊張感をリアルに感じる事ができたに違いない。単行本でもページと作品の時間軸が平行しており、かつ各話のタイトルに年月が付けられているので、戦争の歴史の知識と照らし合わせて読むことができる。迫り来る「昭和20年8月」をヒリヒリと感じる事が出来る。

戦争をテーマにした漫画なんだけれども、戦争漫画にありがちな悲惨さを押し出したような漫画ではなく、所々に散りばめられた笑いのお陰で、ほんわかと読むことができることがこの作品の大きな特徴。
また、漫画の中でも色々な表現がなされているのも面白い。作中作やらお料理レシピやら相談コーナーなど、楽しい。戦時中の生活をかなり調査して描かれたのだろうなあ、と感心する位、当時の生活が細く描写されていて感心する。

もちろん、戦争の悲惨さは事実として描かれるし、人も死ぬ。けれども、その中で生きる人々は悲惨さをデフォルメされて描かれない。ただそのままに描かれる。悲惨に描くと、戦争を題材とした作品らしくまとまるのだろうけれども、悲惨に描かれない。
当時を知らない、戦争を知らない世代の作者が戦争を描く。だからこそ過剰な装飾をせずに、調べて得られた情報から「そのまま」を描いている。そんな作者のその真摯な姿勢に頭が下がる。
そして、そのままに描かれるお陰で、「ああ、昔だけれどもこの頃の生活と今現在の生活は地続きなのだなあ」と感じることができるのだ。生活の中で死が身近であった、その時代を感じる事ができる。

平和な今に感謝したくなる作品。

良い作品との噂はかねがねだったんだけれども、試しに読むには大判コミックスはちょっと高くて手が伸びなかった。(でもよく見たら税込680円。大判なのに安い)でも、完結巻の「下」が出たときの大絶賛振りに思わず購入。これは素晴らしい漫画。
はだしのゲンが小学校の図書館に置かれるなら、この作品は、中学や高校の図書館に置かれるべきだ。



モテキ (1) (イブニングKC)

モテキ (1) (イブニングKC)

  • イブニング連載中 単行本最新2巻

30代突入間近の主人公、藤本幸世が、唐突に訪れた「モテ期」(?)に全力で翻弄される漫画。

女性との出会いが次々と!というのはつまり、男性視点での少女ラブコメなのではないかと思うけれども、主人公の卑屈具合と翻弄され具合はかつて無い衝撃。20代30代の男子が読むと、心を貫かれすぎて大変なことになる。
この漫画のせいで、イブニングの立ち読みができなくなってしまって(コンビニで身悶えしてると変態と思われるので)イブニングの購入に踏み切ることになった。それほどの破壊力の漫画。

モテキについては3月(単行本発売前)にmixi日記で色々書いていたので、その文章を以下に引用する。

少年マガジンで「トッキュー」とか「3.3.7ビョーシ!!」等を連載していた、久保ミツロウが今イブニングで連載している漫画。3月23日に単行本の一巻が出る。

そう、単行本がもうすぐ出るんだけど、この漫画は買ったら駄目!絶対駄目!
うじうじmixiなんてやってる男性は特に駄目。読んだら絶対後悔する。あと女性も買ったら駄目。この漫画を読んで男子の生態をプクスと笑うなんて許せないよ!


主に恋愛について冴えない人生を送ってきた、二十代も終わりかけの男子が主人公。
その主人公に突然到来した「モテ期」に翻弄される物語。
といっても、勿論安直にモテる漫画なんかじゃない。そんなのはヤングマガジンとか何とかジャンプとかに任せてりゃいい。(ある意味安直にモテる漫画の方がよっぽど買ったら駄目だけど、それはともかく)

「モテ期」とのタイトル通り、あらゆる女性からの縁が押し寄せてくるんだけど、それがもう本当に些細なレベルの縁。端から見るに別にモテてるわけでもない。そんな縁に一喜一憂深読みして翻弄されている主人公の哀楽が泣ける。
もうね。主人公の思考回路がモテなさ過ぎる。人ごとじゃなさ過ぎて泣ける。一話目から音楽ネタに絡めてきて、自分がピンポイントで狙われているんじゃないかと恐ろしくなった。そういやこの作者「3.3.7ビョーシ!!」でもDAFT PUNKをネタに出してきてたなあ。

あとこの漫画、度々「過去の女性との縁を思い返す」パターンが出てくるんだけど、そういう過去の思い出をわざわざ思い出す所も嫌らしいなあ。昔の些細な出来事も覚えているこの男子の気持ち悪さったらもう!うわあああああああああああああああああああああああまりにヘタレな主人公の立ち回り振りに、心の中の鎌鼬山内が「やーめーてー!もうやーめーてー!」と絶叫するんだけど、読まずには居られない漫画。この漫画が気になり過ぎてコンビニで何度も立ち読みする始末。
全くモテないんじゃなくて、ちょっとモテない。そのさじ加減が絶妙。連載での最新回では草食系男子なんてカテゴライズをぶった切っていて面白かったよ。コンビニでゲラゲラ笑ったけど、ぶった切った牙はこっちにも向かっているんだよ!本当に人ごとじゃねえ。

ああ、多分来年には漫画ランキングを地味な順位で席巻するんだろうなあ。でも絶対読んだら駄目。3月23日に一巻が発売されるけど、店頭で見かけても絶対買ったら駄目!

久保ミツロウ少年マガジンで連載していた頃から音楽好きの匂いを醸し出していたイメージがあるけれども、掲載誌が大人になったからか、音楽ネタが全開になっているところもツボ。というかさ、Pendulumのライブに誘ってくる女子なんて存在自体が奇跡過ぎる。惚れる。土井亜紀(←誘ってくる女子)最強。音楽好きにとってのラブコメでもある。



ストロボライト

ストロボライト

  • CONTINUE連載完結 単行本全1巻

小説家の浜崎正が、夜行列車の中で書き続ける自らの過去。現在が描く過去の物語が行き着く先とは。

青山景は、絵柄がポップで正統に可愛いのだけれども、作風が小説的で好きな漫画家の一人。「SWWEEET」や「ピコーン!」の漫画化が非常に面白くて次作が待ち遠しかったのだけれどもなかなか次の作品が出ないので、もう漫画を諦めたのかと内心思っていた。
なので、2009年にこの作品含めて2作品出たことはとても嬉しい。特にこちらの「ストロボライト」は作者渾身の作品だ。

作品のメタ構造が複雑で、「夜行列車の中の主人公」「その主人公が書く過去の主人公」「(その過去の)主人公が憶えている映画」という三つの世界が切り貼りされながら提示される。普通はこの過去と現在が耕作するメタ構造に頭がついて行かなくて、何度も読み返さなければならなくなる(浅野いにおの「虹が原ホログラフ」のように)だろうけれども、この作品はスムーズに物語を追うことができる。シーンの重ね合わせ方が、他の世界の暗喩を兼ねていたりしているお陰で、物語の流れに任せて読むことができる。
もちろん、メタ構造ならではの仕掛けも多々あるけれども、他の部分が不要に分かり難くないためその仕掛けがより際立っていることは特筆だ。巧い。
そしてそのおかげで、最後に提示されるテーマがすっと頭に入ってくる。綺麗なラストだ。

分かり易いおかげで、物語の細かい描写を切り捨てて、単なる青春物語として読み終えることもできる。ただ、最後に提示されるテーマを切り捨てては勿体無い。これは今の主人公が綴る「回想」なのだ。

過去の自分の行動、それは今振り返ると恥ずかしい行動だったかもしれないけれど、過去の自分にとっては、それは正しい行動だったのだ。時が経ち、自分が変わっていくにつれ、行動の「正しさ」は変わっていく。それが成長だ。
そして逆に、過去を振り返るとき、人間はその過去を自分の中で「今」咀嚼する。「今」の自分が振り返る時点で、過去はそのままの過去ではなく、今の自分でフィルタされ形作られた、今の自分にとっての過去となっている。経験が過去を変えてしまうこともある。

楽しい思い出も、苦い思い出も、今の自分が受け止め、吐き出さなければならない。成長し、先に進むために。

「ストロボライト」は、青春を終わらせるために行わなければならない、儀式なのかもしれない。



ヴィンランド・サガ(1) (アフタヌーンKC)

ヴィンランド・サガ(1) (アフタヌーンKC)

「ヨームの戦鬼」として畏れられたヴァイキング、トールズを父とする主人公トルフィン。殺された父の復讐を誓い、戦いに身を投じることとなったトルフィンが目指すは安息と豊穣の地、ヴィンランド。北部ヨーロッパに生きたヴァイキング達の生き様を描く戦記漫画。

プラネテス」の幸村誠の最新連載作品。連載が常に面白いんだけれども、最新巻の展開に特に度肝を抜かれたので選出。
この作品、勿論キャラクターがそれぞれ魅力的でもあるんだけれども、この作品が面白いのは「物語」。最近はキャラクターが重視され、物語が軽視されてしまっている作品が多いので、こういった作品は歓迎したい。
戦乱の中のヴァイキングの生活が描かれるので残酷な描写もあるのだけれども、戦乱の世の中での真理が何か、と言う点を考えさせられる漫画。さすが幸村誠プラネテスに続き、人生観を考えさせられるような漫画となっている。

そしてこの作品が面白いのが、主人公のトルフィンがあまり成長しないところだ。戦記物の主人公なのに、活躍し輝くのはそれ以外のキャラクターばかり。しまいには、主人公以外のキャラクターが覚醒して大きく存在感を増したりもする。
成長する切っ掛けは色々あるんだけれども、成長しないトルフィン。読んでいる方からすると、お前主人公だろ!何やってんだよトルフィン!と言いたくもなるんだけれども、人間ってそんなに簡単に成長しないよなあ、ましてや子供だし、とも思う。シビアだ。
このあたりは連載が進むにつれて色々変わってくるんだろうなあ。

マンガ大賞に引っ掛かるなら今年が最後。さすがに今年は何位かに入るんじゃないか。



  • 書き下ろし

魔法使いアンと少年ムギの物語「せかまほ」三部作の完結編。本作品は三部作の完結編、つまり3巻目なので、1巻、2巻は必読。


もう映画を観ているような感覚。通常の漫画の読み方だとまるで展開に頭が追いつかないので、じっくり読む、何度も読まなければならない。さすがに連載でこれをされると分からないだろうなあ。ジョジョとは別の理由で、ジョジョ並に分からないだろうな。

さらっと浅く読もうとすると、浅く読めてしまうし、細かい描写合わせて深く読もうとすると、深く読めてしまう。読み手がどう感じるか、色々な解釈がありそうだ。
そういえば、細かい部分で色々な受け取り方ができる漫画の作品ってあんまり無いよなあ。映画や小説ではあるけれども。
「漫画のステージを新たに一つ引き上げた」と書くと大層かもしれないけれども、当たり前の次元に「漫画」というメディアを引き上げた、他多数の漫画とは一線を画す作品。



百舌谷さん逆上する 1 (アフタヌーンKC)

百舌谷さん逆上する 1 (アフタヌーンKC)

「ヨーゼフ・ツンデレ型双極性パーソナリティ障害」略して「ツンデレ」を患っている少女、百舌谷小音の日常を描くコメディ漫画。

ツンデレを「無理矢理」設定にすることで、面白可笑しいコメディにしている漫画。ただそれだけだと2巻の途中くらいでネタ切れすると思っていた(というより1巻か2巻で終わると思っていた)のだけれども、最新の展開ではその「無理矢理の設定」を逆手にとって物語としている。この豪腕振りにビックリ。1巻も面白いと思ったけれども、2巻以降、物語仕立てになる展開はまた別の角度で面白い。

何が面白いかって、主人公の小音の視点で物語は進んでいくんだけれども、小音の行動がツンデレ病によるものなのか、本心なのかまるで分からないところだ。普通の物語なら感情移入させやすい主人公を立てるだろうところ、この作品ではそれが分からない。
その主人公の気持ちを追いかけて推理して、最後にクライマックスを迎えるときにようやく色々なことが見えてくる。拍手したくなる上手さだ。コメディ漫画とは思えない。

もちろん、主人公以外のキャラクターの変態ぶりも見逃せない。もう作者の暴走としか思えないキャラクターがわんさか出てくるんだけれども、そんな変態キャラクターを物語のレールに載せることができているその力量が素晴らしい。もしかすると、1巻で損をしてしまっているかもしれない作品。

あずまんが大王10周年記念の「大阪万博」でこの作品のキャラクターが出てくるところも合わせて、2009年楽しませてもらった。なので連載中だけれどもあえて選出。



ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス)

ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス)

かるたの全国大会で活躍している綿谷新にかるたを教わり、競技かるたのクイーンを目指す主人公の綾瀬千早が、仲間と奮闘するスポ根?漫画。

競技かるたは体育系というより、文化系に属するだろうけれども、この漫画での描かれ方は体育会系漫画のそれ。熱い漫画。男性と女性が対等に戦える、という競技の性格も女性向け漫画としてよかったんだろうなあ。

この漫画を最も評価したいのは、勝つか負けるか分からないところだ。スポーツ漫画の弱点って、なんかかんやで勝ち負けが分かってしまうところだと思う。例えばチームスポーツの部活で高校三年生が漫画の主要メンバーだったら、地区予選じゃ負けないでしょ。どうせ勝つんでしょ、と思うと緊張感が無くなる。
この作品でとても上手いのが、太一のA級昇級の扱い。ネタバレを避けるため詳しくは書かないけれども、この「扱い」のお陰で、色々な勝負の勝ち負けが読めなくなっている。

真っ直ぐな漫画で、多彩なキャラクターが出てきて面白い。少年漫画のスポ根漫画にありがちな非現実的な必殺技も出てこない点もポイントが高い。けれども、この漫画が面白くなっている一番の要素は、登場人物と一緒に勝負を楽しめる物語の作り方だ。これに尽きる。



ぼくらの 1 (IKKI COMIX)

ぼくらの 1 (IKKI COMIX)

  • 月刊IKKI連載完結 単行本全11巻

巨大ロボットを操り、「敵」から地球を防衛する少年少女の物語。ゲームのような設定が無理矢理生活に組み込まれており、非現実的なものが現実を浸食していく描写が見事。
今年とうとう完結した作品であり、綺麗に完結した記念で選出。綺麗に完結したけれども読み手としては「名残惜しい」気持ちが残って、つい最初から読み返してしまった。何度も読み返したくなる、というのは良い漫画の特徴だと思う。

主人公となる少年少女達、一人一人に焦点を当てて物語は進んでいくのだけれども、鬼頭莫宏特有のサディスティックな物語展開が容赦なく主人公を襲う。それぞれの物語で、生きる意味、守る意味を問いかけられる。
読み手側も苦しくなる。自分がもし操縦者の立場となったらどうするか。死を突き付けられたらどうするか。少年少女の色々なケースを突き付けられ、つい考えてしまう。常識を超越した世界で、何が正しいのだろうか。誰も正解を教えてくれない。

巨大ロボットが出てくる作品で、かつ操縦者の内面を描く作品というのは、過去にも色々大作があったと思うけれども、ここまで長い物語で綺麗に終わった作品はあまり記憶に無い。残酷な物語を名作・傑作と呼ぶのには抵抗があるけれども、とても良い作品だ。拍手。



みつどもえ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

みつどもえ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

小学六年生の三つ子三姉妹が、その周りを巻き込んで繰り広げるギャグ漫画。

小学六年生の女子が出てくるギャク漫画を大人が好んで読んでいるというのはロリコンの気配がして気持ち悪い話なので、ここに入れるのもパスしようと思ったけれども、もう単純に面白い、笑えるので入れる。2009年を逃すと入れるタイミングを失いそうだし。
あと、全体的に過度なエロが抑えられているのが気が引けなくて良いね。少年誌だけどパンチラしないところも良い。

ギャグ漫画なんだけれども、巻数が進んでいく度にネタの展開にパターンができるところとか、突っ込みパターンがあるところが面白い。この漫画での「お約束」が幾つか生まれて、お約束通りに落ちる。そんなベタ展開が多いんだけれども、キャラクターの特異さのお陰で飽きさせない。
キャリアのある漫才師の漫才を観ているような感覚。ブラックマヨネーズの吉田さんの「お前○○の○○さ見くびんなよ!」を待つような、チュートリアルの徳井さんが変な所に食い付いて興奮するのを待つような。

アニメ化も控えているし、今が旬のギャク漫画。



アイアムアヒーロー 1 (ビッグコミックス)

アイアムアヒーロー 1 (ビッグコミックス)

漫画のアシスタントをしている主人公の鈴木英雄。肥大化した自意識を抱えた、ヒーローには程遠そうな主人公が、終わる世界に巻き込まれる。

花沢健吾っぽいダメ主人公の登場に、またいつもの青春暴走漫画かなと思いきや、突然のホラー展開。ホラー映画を漫画の連載でやろうとしていることに驚く。そしてやはり怖い。

ホラーなら主人公は勿論ヒーローであるべきなのだけれど、この作品の主人公は、過去のホラー作品のヒーロー像とは程遠い。緊急事態に際しての行動も等身大で、ここからヒーローになっていくとは到底思えない。あらゆる事がリアルでないのに、主人公の行動だけがリアルなのが歯痒い。
うーん。花沢健吾は主人公に厳しいなあ。他の作品でありがちな「主人公補正」がまるで発動しない。だからこそ興味深いんだけれども。

ただ、アイアムアヒーローはこれから面白くなる作品だと思う。今はまだ序盤で、あまり面白さが分かっていない段階だと思うけれども、連載ものは恐らく最初か最後にしか選出できないと思うので、今入れる。



以上、ここまでで10タイトル。+1タイトルとして以下。

DON’T TRUST OVER 30 (KCデラックス )

DON’T TRUST OVER 30 (KCデラックス )

変ゼミ」でアブノーマルにブレイクしたTAGROの短編集。

アブノーマルな作風が知られるTAGROだけれども、「アブノーマル」→「エロ」→「山無し落ち無し」なイメージでこの作品をスルーしてしまうのは勿体無い。(そもそも変ゼミ自体山落ちあるし)短編集だけれども、それぞれドラマが詰まっている作品が多くて興味深い。

この作品が面白いのは、短編集だけれども最初と最後の作品がリンクしているところだ。短編を読み進めていくうちに少しずつ心が翳ってくるけれども、最後に何か出口を見つけたような感覚で終わる。
変ゼミとは違った意味で、普通じゃない作品集。物語重視の漫画を連載してくれたら面白いだろうになあと思う漫画家。



これは是非毎年やろう。漫画好きな人は皆こういうのやったら良いと思う。