凛として時雨@Zepp Osaka(2009.11.22)

■セットリスト

  • mib126
  • TK in the 夕景
  • 想像のSecurity
  • テレキャスターの真実
  • Disco Flight
  • Tremolo+A
  • 秋の気配のアルペジオ
  • Knife Vacation
  • moment A rhythm
  • 鮮やかな殺人
  • ハカイヨノユメ
  • Sadistic Summer
  • (新曲)
  • JPOP Xfile
  • 感覚UFO
  • (MC)
  • Telecastic fake show
  • Nakano Kill You

以上、セットリストはmixiコミュから拝借。

凛として時雨のワンマンは2007年心斎橋クラブクアトロ以来の二年振り。最近爆発的に人気が出て、二年前にはmixiでチケットを半額で譲って貰えた位なのに、今ではライブチケットを獲るのすら難関になりつつある。

今回は新作のツアーという扱いだと思っていたけれど、案外過去のアルバムも含めて満遍なく演奏された。過去のアルバムにも山ほどライブ映えする曲があるからなあ。基本的にアルバム一曲目はどの曲でも斬り込み可能だし、シングル「Telecastic fake show」だってそう。こんなに斬り込める曲を持っているアーティストなんてなかなか居ないよ。
凛として時雨にこれまでの曲全てでセット組まれると、息つく暇が無い。さらにMCをほとんど入れないのでもう大変。浮かされたように盛り上がらされた。
いつの間にか正面10列目位に移動していて(ライブで気が触れてしまうといつの間にかこのあたりに移動していることが多い、でも最近では久々)、そこでずーっと盛り上がっていたんだけれども、盛り上がりながら色々なことを考えていた。

まず、見事にピエールさんがドラム余裕だった。前回ワンマンで観た時はギリギリで凄いなあ、ライブであのBPMがころころ変わるドラムをよく叩くなあと思ったけれども、今回は余裕で凄かった。
サビでスティックをクルクル回すんよね。ギターとかベースとかって格好良く演奏することが一般的に認識されているけれど、ドラムを格好良く叩くことってあんまり無い。ドラムの音を聞いて格好良いなあと思うことは勿論あるし、血気迫るドラムプレイ、躍動感溢れるドラムプレイ、ステージが揺れるドラムプレイというのはあるけれども、ああいう風に分かり易く格好良いドラムプレイをしようとする人は、よくよく考えたら見ることが無かったので、面白いアプローチだなあと思った。
そしてそういう格好良いドラムプレイって、凛として時雨のあの「変態的リズムを叩かなければならない」という縛りがあってこそ映えるんだよなー。新しいドラムの魅せ方に挑戦しているなあ。
対照的にMCは下品だったれども。ただ、MCはもうちょっと「どうしようもない感じ」を期待したなー。観客が本気で反応に困るような。2007年のPerfume熱弁MC(まだPerfumeが有名じゃない頃に延々Perfumeについて語る)はゲラゲラ笑った。

あと、それにしても曲名が思い出せないなあ、ともライブ中に考えていた。それでも曲の展開は大抵体が覚えている。楽しい。このバンドはもう曲の違いがどうこうという段階でもないんだろうなあ、自分の中で。もうライブ全体で一つの曲だと思ってしまっている。今改めてセットリストを見返してみても、一つの流れとして良く出来ている。ゆっくりフェードインして要所要所で盛り上げていく。「moment A rhythm」から「鮮やかな殺人」「ハカイヨノユメ」なんて下げ上げはやり過ぎな程完璧で、最後の2曲なんて、もう「それしかない2曲」だ。完全に盛り上げきって終了。そりゃ皆笑顔で満足して帰って行くはずだ。

あと何を考えていたかな。他のアーティストが最近のトレンドを取り入れて音楽をやっていくうちに、似たようなところに行き着きそうなところ、全くもって軸がぶれずに自分達の音楽を演っていることが素晴らしいなあとも思った。ナンバーガールのフォロワーだと思っていた頃が懐かしい。今ではまるでそんな事を思わないもんなあ。一つの道を突き通すということが素晴らしいし、それが聴き手側でも評価できていることも嬉しい。

来月のNEXUS@なんばHatchでも凛として時雨を観るので、そんなに短期間に二回観て退屈しないかなあと思ったけれども、大丈夫そうだ。十分楽しめた。